『ザ・クライム ―死者は静かな水のなかで―』あらすじ&ネタバレ感想【Netflixオリジナル】

2020年1月26日日曜日

Netflix サスペンス シリアス レビュー

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作品情報


 簡単な解説

 ポーランドで作られた本作は、現在Netflixでのみ視聴する事ができます。
 リンクはこちら

 本作はドラマシリーズとしてはかなり短い45分3話が2シーズンあるという構成です。
 今回紹介するのはその1シーズン目になります。
 本作の大きな特徴は、ポーランド制作でポーランド舞台にしているという事。

 同じポーランド制作ドラマのウルトラヴァイオレットなんかが今熱い事を念頭に置くと、中々期待出来そう、という事で視聴しました。



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 舞台・背景

 観光地として有名なヘル半島を舞台として描かれる本作ですが、つきまとうドロドロとした雰囲気と重い色合いの空と海の色が印象的。

 原題・海外での評価

 原題はzbrodnia、ポーランド語で犯罪とか大罪という意味だそうです。
 謎の副題以外は忠実? な訳かと。

 吹き替えは無し。日本語字幕のみです。驚いたのは英語の吹き替えも無しで、吹き替えがあるのはポーランド語、ハンガリー語、チェコ語の3つのみということ。
 東欧圏狙い撃ちって感じですね。

 IMDbでの評価は6.3と少し低め。


 制作陣・キャスト


 シーズン1の監督はグレッグ・ツクリンスキー、調べてみるとポーランドでは映画監督としても知られている人物なんだとか。

 キャストはトメク役にヴォイチェフ・ジエリンスキー、ヒロインのアグネシカ役にマグダレナ・ボツァルスカと、どちらもポーランド以外では映像作品に出演していないローカルキャスト。

 こういう作品が見れるのがNetflixを始めとしたVODの良いところです。




 あらすじ

 ポーランド、ヘルの海沿いで腐乱死体が発見された。
 見つけたのは地元の主婦、アグネシカ。子供と共に海水浴をしていた所だった。

 ポーランド警察はその報告を受けて、調査に乗り出す。
 捜査チームの一人トメクは新人のモニカと共に、容疑者として浮かび上がった被害者の妹の監視を担当する事になるが、あろうことか寝坊してしまう。


 その過程で被害者の妹はある画家の男と共に姿を消し、翌日死体となって見つかってしまう。
 
 死体から見つかったスケッチを頼りに、画家の男の家へと向かうトメクだが、男の母の擁護もあって取り逃がしてしまう事態に。


 とんでもない大失態を立て続けに二つ引き起こしたトメクはグディニャでの休養を上司から命令されるが、その途上の船上でアグネシカと出会う。

 高校のクラスメートであった彼らは、会話の内にアグネシカが第一容疑者となっている画家の男の別荘を知っている事が明らかに。
 
 二人で画家の男の身柄を確保する事に成功したが、どうにも彼が犯人とは思えないトメク。

 調査を更に続けていく内に、浮かび上がってきた事実。それは犠牲となった兄妹の父がヘルに居住していたという真実。

 この事実を元に、モニカと調査を続けるトメク。
 一方夫との軋轢からトメクに惹かれていくアグネシカは、地元の漁師ヘンリカのアドバイスを受けつつ彼にアピールする。

 ヘンリカは夫を喪った過去を持ち、何かとアドバイスを受けている仲である事から信頼しきっていたアグネシカ。

 しかし、彼女と共に気分転換代わりに海に出た彼女が見つけてしまったのは、腐乱死体に絡みついていた網と同じ網。
 ヘンリカこそが事件の真犯人だったのだ。

 失踪した彼女の夫が他所で作っていた子供こそ、事件の被害者兄妹。彼らに強請られた事を理由として毒殺したのだ。
 真実を知られた彼女はアグネシカを一人海に残し、入水自殺してしまう。

 持病を持つアグネシカは海の上に置き去りにされ、命の危機に晒される。
 しかし、彼女が上げた火をトメクが見つけ、彼女を無事保護する事が出来たのだった。



 感想(ネタバレあり)


 信じられない主人公たちの行動

 主役の警官二人がちょっと信じられないミスをし続けるという、だいぶ辛いスタートが厳しい。
 まず主人公のトメクは家庭問題を引きずり、容疑者候補の見張りに寝過ごすという大失態をいきなりしてくれますし、その後も信じられないようなミスを連発。ドアの閉め忘れで容疑者に逃げられるとかそう見られる物じゃありません。
 これ本当に刑事ドラマ?

 主人公以外の刑事達の影は薄い

 新人警官でトメクの相棒役のモニカは本当に言われた事しか出来ないうえに、ミス以後はあまり目立たない存在に。
 微妙に成長しているのは分かるんですけど、ラストシーンでもほとんどのけ者みたいな扱いになってるのはどうかと。


 人間ドラマとしてはそこそこ

 アグネシカ側の描写はまあまあ。夫やその両親との軋轢に悩み、トメクとの逢瀬に心を揺らしてしまう彼女の姿がじっくりと描かれています。

 サスペンスとしては落第気味


 その分、事件がすごくあっさりと解決してしまうのが非常に不満。

 特に1話から出てたとは言え、尺不足もあってヘンリカのネタバラシはちょっと無理やりすぎでは? という気が。

 舞台と制作国は物珍しいけど

 ポーランド発という珍しさもあって見てみたのですけど、少し不満気味な出来。
 昼ドラ的な要素はあんまり求めてなかったので、事件方面が後半になるにつれてだいぶおざなりになっていくのはどうかと。
 事件の真相自体は良かったので、そこにもう少しフォーカスして欲しかったかな?

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