『ヴァン・ヘルシング シーズン4』
Netflixでの配信となっている本作の特徴は
・ついにトリシア・ヘルファーが演じる物語の黒幕が登場
・双子の姉妹が物語に深く関わる事に
・ついに？ 吸血鬼の復活当初の話が1話じっくり使って描かれます。
それでは、概要とあらすじをどうぞ！
『ヴァン・ヘルシング シーズン4の簡単な概要』
米ケーブルテレビ局であるSyfyが手掛ける本作。 本シーズンからこれまで本作を牽引してきたニール・ラビュートが製作総指揮から外れ、これまで脚本を手掛けていたジョナサン・ウォーカーが手掛ける事に。
『コンティニュアム』のプロデューサーや『RED』などの映画に俳優として出演するなど、多彩な才能を示している彼が、どんな作品に仕上げていくのかが楽しみですね。
また、本作はシーズン5を持って完結する事が伝えられています。 アメリカでの視聴者数が30万人程度と、かなり落ち込んでいる事が原因なのでしょうね。
『ヴァン・ヘルシング シーズン4のキャスト』
物語の鍵を握る謎めいた少女二人の一人、ジャック役として、『ディファイアンス』などに出演していたニコル・マノス、バイオレット役には『コンティニュアム』や『ジグソウ』などに出演していたキーヤ・キングが配役されています。 謎めいた刑務所署長役としてリチャード・ハーモン、シスターフッドの長役としてヘザー・ドークセンが出演。
しかし、一番はついに本シーズンで姿を見せる黒幕のドラキュラ役として、『GALACTICA/ギャラクティカ』のナンバー6や『スタークラフト2』のサラ・ケリガンの声優、 そして『LUCIFER/ルシファー』でルシファーの母親＆シャーロット役を演じ、強い印象を残したであろうトリシア・エルファーが出演。 見た人に対して強烈な印象を残すであろう存在となっています。
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『ヴァン・ヘルシング シーズン4のあらすじ』
シーズン3のラストで第4の長老となったサムとバートリに追い詰められるヴァネッサだったが、偶然リリー・ヴァン・ヘルシングが目を覚ました事で難を逃れる。
スカーレットの形見となった刀を手に二人から逃れたヴァネッサだったが、その過程でリリーが力尽きる。
一方、デンバーではジュリアスとスキャブ、そしてシスターフッドが激闘を繰り広げ、ジュリアスがスキャブに大ダメージを与える事に成功。 しかし、その過程でブラックテックの長ハンセンに治癒能力を見つかり、ドクと共にフォートコリンズと呼ばれる拠点に連行される事に。
そこでドクはこのハンセンこそがデイウォーカーウィルスを作り出した人物であると知る。彼女は愛するジョーリーンの身の安全と引き換えにブラックテックに協力することを強いられる。 ジュリアスはその腕っぷしを買われてハンセンの娘であるバイオレットに訓練を施すように命じられる。
彼女とのやり取りの中、ある程度の信頼関係を築く事に成功するジュリアスだったが、ある日彼女が吸血鬼に襲われた際、ヴァネッサと同じように吸血鬼を人間に戻す力がある事を知る。 それはバイオレット自身も知らされていない能力だった。そして、彼女はヴァネッサと思わしき人物から呼びかけられる夢を見ていた……
また、フレッシュとジョーリーンはラブランドと呼ばれている収容所に、フレッシュの元妻を見つけて忍び込もうとするが、失敗。 刑務所署長のマックス・ボーマンとの争いと、偶然収容所に立ち寄ったアクセルの協力を得てフレッシュは元妻と息子の救出に成功。三人は吸血鬼の居ない地を目指す事に。 それを見送るアクセルとジョーリーン。
一方で、リリーを埋葬した後一人で旅を続けるヴァネッサは、ジャックと呼ばれている生存者グループのリーダーと出会う。 彼女もヴァネッサと同じ様な吸血鬼を人間に戻す能力と、回復能力を有しているバイオレットの双子の妹だった。
そのバイオレットは義父であるハンセンがバートリ、サム、復活したシスターフッドの長ミカエラと共に人間の血を貪っている姿と、 バイオレット達双子がヴァネッサの卵子を元にダークワンの血を注入して生み出された特別な存在であり、彼女を元にダークワンを復活させようとしている事を知り、フォートコリンズから脱走する。
その後、ヴァネッサはジャックとバイオレットと合流する事に成功し、儀式を行う。闇の領域の中でエイブラハム・ヴァン・ヘルシングと出会った一行はダークワンを倒すには一族に伝わる書物の中から破り取られたページが必要であると伝えられる。 闇の領域から戻った直後、サムとバートリが現れ、3人を倒してダークワンを復活させる事に成功。その過程でサムは消滅する。
ヴァネッサはダークワンことドラキュラを自らの身を犠牲にして闇の領域へと封印し、ページを見つけるようにジャックとバイオレットに託す。
バートリに捕らえられたジャックを利用してバイオレットに精神攻撃を仕掛けるバートリとミカエラだったが、ハンセンの介入により失敗。 実は吸血鬼側を裏切り、ヘルシング家の為に働いていたハンセンはバートリ達の攻撃に介入し、バイオレットにページの場所を伝えた後にジャックを逃がす。
バイオレットはある闘技場でジュリアスと合流し、彼女を狙っていたシスターフッドの長アイボリーを人間に戻す事に成功。ジュリアスはスキャブとの決着を付け、彼を殺害する。
バイオレット達はアクセル、ジャックとも合流し、二手に分かれる事に。 ジャックとアイボリーはミカエラを倒しにシスターフッドの礼所へ、バイオレットとアクセルとジュリアスはフォートコリンズへ。
ジャック達はミカエラを殺害し、シスターフッド全員を人間に戻す事に成功。バイオレット達はフォートコリンズに潜入し、ページを手に入れ、バートリに捕らえられていたハンセンを救出しフォートコリンズの責任者であるニコルソン大佐の協力を得ることに成功。 その過程でハンセンはバートリの手に掛かり死亡。
アクセルとジュリアス、そしてニコルソン大佐はドクと合流すべく、サンシャイン部隊と呼ばれている基地へと赴くが、散布されていた謎の薬を吸引してしまい、アクセルとジュリアスの二人は倒れ、大佐も新たな吸血鬼に襲われてしまい死亡。
一方バイオレット達はページを手にするも、儀式に失敗。ジャックは闇の領域に囚われ、ドラキュラを現世に蘇らせてしまう事に。 フォートコリンズに来ていた大統領を喰らい、大統領の姿を手に入れたドラキュラが全世界を支配するべく動き出してしまった所で、次のシーズンへと続く。
『ヴァン・ヘルシング シーズン4の感想』
完結に向けてしっかりと畳み始めた印象
シーズン5で完結する事が決まっている本作ですが、それに向けて伏線と登場人物の回収を行っている印象を受けたシーズン4でした。
ブラックテックの目的と、謎めいていたダークワン(ドラキュラ)の復活、そして物語に決着を付ける存在である姉妹の登場と、今ひとつな印象を受けたシーズン3よりは面白い物となっていました。
驚かされたのが、これまで手強い敵として登場していたシスターフッドとそのリーダー、アイボリーが仲間になった事。これは予想もしていなかったので驚きました（笑）
一方、話が脱線しやすい悪い癖は相変わらず
その一方で、シーズン3のラストで思わせぶりに復活したリリーはたった一話で退場し、"ラブランド"周りの話も実は本筋にはほとんど関係が無かったなど、中だるみしやすい部分は相変わらずです。
しかし、一話を丸々使って描かれたジャックのオリジンである、”ライジング”発生当初の話や、フレッシュがたどり着いた結末など面白い部分もあったので一概に批判出来ないのが難しい所……
新登場のジャックとバイオレットの姉妹は好印象
最初はまたポッと出のキャラか…と思っていましたが、しっかりと彼女たちの生まれと苦悩が描かれたシーズン構成となっており(特に吸血鬼の復活により世界が崩壊した際のジャックと友人たちを描いたエピソードが最高でした)、文句の付けようがないほどに。
これまでに描ききれなかったヴァネッサとスカーレットの関係を改めてもう一度描いているような、そんな感覚すら覚えます。
本シリーズは主要人物以外の掘り下げが下手、という印象を抱いていましたが、完全にそれを覆すほど。これも製作総指揮の方が変わった影響なのでしょうか。
トリシア・ヘルファーの怪演も見もの
ついに現れたドラキュラとして、白目の無い異様に薄白い肌をした、捉えどころの無い言動でジャック達を惑わす怪物として描かれているドラキュラを見事に演じているトリシア・ヘルファー、さすが大物俳優…といった感想を抱いてしまいます。
彼女は大物、黒幕感が出ていて本当に素晴らしい！ サムの長老としての造形や言動にがっかりしただけに、まさかこんな恐ろしげな存在が出てくるとは想像してませんでした。良い意味で裏切られましたね。
一方、これまで悩ませていたサムは…
シーズン3のラストで長老となったサムですが、これまでの扱いが嘘のように出番が激減。
途中バイオレットに思わせぶりな態度を取るものの、これまでのシーズンで見せてきたような悪趣味な拷問シーンなどは全く見られず、挙句の果てにはドラキュラの復活と引き換えにあっさりと始末されてしまいます。
吸血鬼側の掘り下げがやや少ないかな？とは思いましたが、これ以上彼に暴れられても困るのでもういいです…という印象。 彼の扱いに制作側も困っていたのではないのかな、と邪推してしまう位にあっさりとした退場でした。
ここまで付いてきた人なら見る価値のあるシーズン
伏線の整理と結末がうっすらと見えてきた本シリーズ。 ハンセンの見せた父としての姿や、ヴァネッサの見せた自己犠牲と復活への道、そして最後にジャックが犯してしまった罪… シリーズ2、3を超えてたどり着いた方なら絶対に見るべきシーズンだと断言できます。
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