『オムニシエント シーズン1』あらすじ&ネタバレ解説【Netflix オリジナルドラマ】

2021年8月25日水曜日

Netflix SF シリアス ディストピア ドラマ ブラジルドラマ

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『オムニシエント シーズン1』の解説

 近未来のブラジルを舞台としたSFミステリーである本作は、2020年に製作されており、ブラジルのTV作家であるペドロ・アギレラが手掛けています。


 製作はサンパウロのBoutique Filmesで、多くのTVドラマ等を手掛けている地元メディアとNetflixの共同制作作品です。
 また、Netflixで視聴することの出来る「3%」もペドロ・アギレラとBoutique Filmesの製作となっています。3%は4シーズンも続いているようなので、現地だと結構有名なドラマなんでしょうか?

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 主演のカーラ・サールは「Motorrad」でブラジル映画大賞にノミネートされた実力派。
 Netflixオリジナル作品らしい実力あるキャストを集めた作品となっています。

 吹き替えはなく、1話45分の6話構成と短めの作品です。

 IMDbの評価は6.4と平均的なもの。欧米外の作品らしく、そもそものレビュー数も少ない感じがします。

『オムニシエント シーズン1』のあらすじ(ネタバレ)

 虫のような小型ドローンによって全ての人間の行動が監視される市に住むニーナ。彼女はそのドローンを開発・改良するオムニシエント社に研修生として通勤していた。

 だが、突如彼女の父が殺害される。しかしドローンにはその映像も残っていないばかりか、何故か自然死として処理される異様な事態に。
 その事態を疑問に思った彼女は市の職員であるジュディチの協力を得て独自に調査を行うとともに、父の殺害時の記録映像を見るために基幹システムへアクセスしようと行動を開始する。

 まず上級職員の指紋を採取し、その次にドローンの穴を突いて高圧電流の罠に嵌め、システムの侵入に使用するマザーボードを入手。

 その過程でオムニシエント社に正社員として登用される為に友人の妨害を行いつつ、なんとか自分のプロジェクトを社の上司達に認めさせる事が出来たニーナ。
 彼女は上司であるヴィニシウスと関係を持つようになるも、兄のダニエルとは関係がこじれがちに。

 しかし、ダニエルが父を殺した相手を探しにシステムの監視の無い市外に出た際、迂闊な行動をして捕まった彼を助けた過程で関係は改善。
 彼に自分のやっている事を話したニーナは、ダニエルが行おうとしていた父の死の告発を辞めさせる。

 一方、ヴィニシウスとの関係が進展していく中で行った深層意識へのアクセスを行うセラピーや彼女が行った基幹システムへのアクセスの前準備により、ニーナはヴィニシウスに不信感を抱かれてしまう。
 いよいよ基幹システムのアクセスを行うべく、清掃員に紛れてサーバールームへと忍び込むニーナ。マザーボードを取り付けて戻ろうとした所を、ヴィニシウスに見つかってしまう。

 真相を話したニーナだったが、彼は認めてる事なく彼女をサーバールームに閉じ込めたままにしようとする。
 だが、ニーナが倒れた事によってヴィニシウスは彼女を助け出し、医務室へと送り込む。

 そこから抜け出したニーナは入手した映像と共にダニエルの元へ。
 映像に映っていた市外の暗殺者の元を訪れ、問い詰めるも暗殺者を雇った相手を見つける事は出来ない。

 失意のまま家に戻ったニーナを待っていたのは、作戦に利用した各種道具が消えているという異常事態。
 そこで彼女はある事に気がつく。自分が基幹システムにアクセスすることを伝え、道具についても話していた相手…ジュディチの存在を。

 ジュディチの元を訪れたニーナは、彼女の口から真相を知る。
 彼女がニーナの父を殺害し、それを口実に彼女へと近づき、基幹システムへとアクセス出来るように導いたこと。それによって自分が市の人間の全てを見る事が出来るようになり、"オムニシエント"(全能)の存在になったと。

 ジュディチの裏切りに対し憤るニーナであったが、ジュディチは彼女を見透かし、自分に手出しを出来ないシステムに従順な存在だと侮蔑の目を向ける。
 そんな彼女に対し、ナイフを突き立てて帰るニーナ。彼女は兄と共に市外へと逃れる。
 最後に彼女はドローンに対し、中指を立て、シーズン2へと続く。

『オムニシエント シーズン1』の感想

良い意味でも悪い意味でもブラジルらしくない

 本作の製作はブラジルということですが、常にドローンに監視された未来社会という事もあってかあまりブラジルらしさはありません。
 少し登場する荒れた市外区域と、時折出てくる地名だけがブラジルっぽさがあるくらいでしょうか。

 最初見始めた時にはブラジル作品ではなく、スペインドラマだと思ったくらいです笑

短いがプロットは悪くない

 ちょっと意外だったのが、作品の方向性。基幹システムにアクセスする為に主人公は色々準備したり危険を犯したりするのですが、それが泥棒物のような感覚。
 それと並行して父を殺した真犯人探しを行うのでスピード感は悪くありません。
 全6話というミニシリーズなのも丁度いい感じ。

完全に次に続くラスト

 あらすじの通り、ジュディチに出し抜かれたニーナは反撃する事もできず、システムを掌握した彼女から逃れるように市外に出るエンドとなっています。
 そこが結構後味が悪いかも。シーズン2はあるんでしょうか?

そこそこ面白かったが

 総評としては、意外な面白さがあるブラジルドラマでした。
 地味ですがまあまあおすすめです。


『オムニシエント シーズン1』の感想紹介

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