『パラダイス警察 シーズン1』の簡単な解説
今回紹介する『パラダイス警察』はアメリカ発の超ブラックなコメディカートゥーンです。
本作は『Brickleberry』を手掛けたロジャー・ブラックとウェイコ・オグィンが送っています。ただ、その前作は日本だと見る手段が無いのが残念…
ちょっと内容が書きづらいほどにお下品な上に、グロテスクな描写が山のよう、おまけにありとあらゆる社会問題に加えて息をするようにセレブや芸能人を皮肉るとんでもない作品になっています。
そんな本作ですが、吹き替えも有りその質が中々に高くオススメです。
主人公のケヴィン役にバトリ勝悟、その父親のクロフォード役に楠見尚己、麻薬中毒の警察犬バレット役に真木駿一などなど。
Rotten Tomatoの評価は評論家評価が40%、オーディエンススコアは60%と控えめ。
ただ、結構Netflixオリジナルの番組はスコアが低めに出るような気がします。あと、とにかく人を選ぶ作品なのが低評価の理由でしょうか。
『パラダイス警察 シーズン1』のあらすじ
幼い頃から警察官である父親に憧れて育ったケヴィン。彼はある時父親であるクロフォードの睾丸を銃で撃ってしまう。
そんな彼は大人になった後、クロフォードが署長を勤めているパラダイス市の警官となる。
そこで警官として勤務するのは、体重250kgの超巨漢で子供のような性格のダスティ、超凶暴で街の悪人たちを痛めつけるのが趣味かつ、ダスティに過激なセクハラを行う事が大好きな婦警ジーナ。
そして人種的な配慮として配置されたインド系警官(過去の事件の影響でPTSD)のフィッツに麻薬探知犬だが麻薬中毒のバレット、そしていつお迎えが来てもおかしくない超御老体のホプソン。
当然こんな人達が警官をやっているのだから、街の治安がまともな訳もなく、「アーガイル・メス」と呼ばれる新たな麻薬が出回る始末。
それを追うこととなったケヴィンは、バレットと共に闘犬に参加したり、新型パトカーと恋に落ちたり、趣味であるテーブルトークRPGゲームが教会に禁止されたり、実は取得していなかった警官免許を同じように取得していなかった父と共に取得したり、下水道に住む手がヒレの人たちに襲われたりしながらもアーガイル・メスの出どころを探していく。
その途中でサーカスに潜入し、ピエロ恐怖症のフィッツが植物状態に陥るなどの悲劇が起きながらも、ホームレス警官(1話から度々登場する、ホームレスの警官。英語ではHobo Copであり、ロボコップのもじり)の助けもあり犯人が署内の人間である事を明らかにする。
しかし、クリスマスに些細な行き違いからアーガイル・メスの売人であったサンタクロースの取引現場に踏み入ってしまったダスティが逮捕される事に。
それを聞いていたフィッツはほくそ笑む。彼こそが実はアーガイル・メスを街に出回らせていた張本人であり、事件の裏で暗躍していた黒幕であったのだ。
彼がケヴィン殺害をほのめかした所で、ホプソンが突然謎のCM(とても下品)を始め、シーズン2へと続く。
『パラダイス警察 シーズン1』の感想
とにかく強烈。これが話題にならないのはある意味正しい。
とんでもない作品です。人種問題や時事問題は当然のように題材として扱われて徹底的に皮肉られます。ここが一番とんでもない部分です。
そもそも麻薬探知犬なのに麻薬中毒というとんでもない設定のバレットが普通にトリップしまくってるのがエゲツない…
実在するチェーンであるレッドロブスターに対する扱いもかなりひどく(使っている海産物は老人ホームの老人たちで培養)、訴えられないかが心配なほど。
しかも下品。嘔吐関連はほぼ毎回、汚すぎる言葉はずっと聞こえてくるほど。直接的な物はありませんが、性描写もエゲツなさすぎるので間違ってもお子様には向いていません。
どうしようもないくらい下品な作品だけど…
とてつもなく下品で突拍子も無いストーリーなので人を選ぶ作品ではあるのですが、本筋のアーガイル・メスの話とケヴィン一家の家族関係の変化なんかが面白くて結構見れてしまいます。
実にしょうもないヨタ話(パラダイス市にはイルカと人間の間に生まれた人たちが大量にいる)が後で実際に回収されたり、感心する部分もたくさん。
シーズンを通して追いかけていた黒幕の正体がフィッツというのも驚きました。
彼の真実がシーズン2で明らかになるのかが楽しみです。
吹き替えはとにかく優秀
翻訳・吹き替え共にとても優秀で、サウスパークなんかにも負けていないほど。
時事ネタやダジャレなんかも多いのですが上手く翻案しています。(一番好きなHobo Copがホームレス警官という直訳になってるのは少し残念ですが笑)
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