『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』あらすじ&ネタバレ感想【Netflix オリジナルアニメ】

2022年6月8日水曜日

Netflix SF アニメ シリアス ディストピア 日本

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『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の簡単な概要

 25分が5話編成と、通して見ると120分ほどのそう長くない作品です。

 制作はWIT STUDIO。「SPY×FAMILY」や「王様ランキング」ですっかり有名になったところですね。
 監督は牧原亮太郎さんで、同スタジオの「屍者の帝国」などでも監督をされている方です。
 キャラクターデザインは「NARUTO」でおなじみの西尾鉄也さん。
 本作は原作などは存在しない、オリジナルストーリーの作品となっています。

『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』のあらすじ

  人類が吸血鬼との戦争の後、特別な機械塔から放たれる光によって守られた都市に住んでいる世界。
ある日、吸血鬼との戦闘中に主人公の少女モモは親友のミラナと共に、古いオルゴールを見つける。
吸血鬼を呼び寄せるとして音楽が禁止された世界だったが、オルゴールを修理して音をミラナと共有するモモ。しかし、隠れてオルゴールを聴いているところを人間たちの軍隊の司令官であり母であるノバラに見つかってしまう。
モモを責めるノバラから逃れたモモだが、着の身着のままオルゴールと逃げ出すことに。ちょうどそのタイミングで、彼女が暮らす街を吸血鬼達が襲う。

 一方、吸血鬼の女王フィーネは人間との争いを疎み、血も飲まず、仲間の吸血鬼たちから距離を置いて暮らしていた。そこに彼女の幼なじみであるアレグロが人間たちの都市を攻撃する計画を伝えにくる。
 気まぐれからか、それに参加したフィーネ。人間たちと吸血鬼との壮絶な戦いの中で、フィーネは河原で歌を口ずさむ人間の少女……モモと出会う。

 敵である吸血鬼のフィーネと出会ったモモだったが、フィーネがオルゴールの奏でる音楽に興味を示している事を訝しみながらも逃げ出す。
 しかし、ちょうどそこにミラナと、命と引き換えに爆発的な力を得ることが出来る薬を打ち、怪物と化した吸血鬼が迫る。

 モモとミラナが友人である事をとっさに理解したフィーネは怪物と化した吸血鬼からミラナを守ろうとするも、一歩及ばずミラナは命を落とす。
 怪物と化した吸血鬼は次にモモを襲おうとするも、フィーネは彼女を救い、共に逃げる。
 しかし、二人を追っているのは吸血鬼だけでなく、人間たちも同じだった。

 一旦フィーネの邸宅へと逃れた二人。
 モモに音楽を教えようとするフィーネだったが、モモは友人であるミラナを殺した吸血鬼である彼女に対して疑念が拭えない。
 そんな彼女に対し、音楽を通じて交流を深めていこうとするフィーネ。

 だが、二人の元にアレグロ率いる吸血鬼の部隊と、ノバラの命令を受けたモモの叔父でノバラの兄であるクボ率いる人間の部隊が迫る。
 邸宅で戦闘が起きる。アレグロはフィーネを連れ戻そうとし、クボはモモを連れ戻そうとする。
 モモとフィーネはなんとか逃げ出すが、邸宅は破壊され、帰る場所は無くなってしまう。そんな中、モモはオルゴールの中にあった一枚のポストカードに描かれていた、吸血鬼と人間が共に暮らす楽園を目指すことを提案する。

 二人は旅を続ける間に友情を深めていくが、フィーネが血を飲まないことによるトラブルによって車を失った後、徒歩で進む二人だが吹雪の後に力尽きる。しかしある少女に助けられる。
 モモが助けられたのは、吸血鬼と人間が共存するのどかな村だった。ここが楽園だと喜ぶモモと、村の外に存在していた潜水艦などに違和感を覚えるフィーネ。
 フィーネはモモに身を守るための短剣を残し、一人で村を後にしようとする。

 なぜか武装してフィーネを追う村人達に違和感を覚えたモモは軟禁されている部屋から逃げ出したところを少女に襲われ、村の外の潜水艦へと逃げ込む。
 そこで彼女は、村は潜水艦の内部に存在する、吸血鬼の再生を利用した発電装置によって支えられており、ポストカードは吸血鬼を発電源としておびき寄せる罠である事を知った。
 ちょうどモモとフィーネを追ってきたアレグロ、そしてクボとノバラ、さらに村人達との戦闘に紛れて逃げる二人。

 二人は廃墟となった都市に逃げ込むが、追いつかれる。人間たちの部隊によって追い詰められる二人。
 そんな中、フィーネは命と引換えに薬を打ち、怪物となって人間たちの部隊を一蹴し、クボとの一騎打ちに。
 なんとかクボを倒すフィーネ。彼は吸血鬼であった恋人を手に掛けており、その事実を肯定し、人間と吸血鬼の共存などあり得ない事を証明するためにフィーネに己を殺すよう挑発する。
 だが、フィーネは彼を殺さず、モモと共に去る。

 逃れた二人だが、薬の影響でフィーネは死の淵に立つ。
 最期に彼女は、モモに対してかつて心を通わせたアリアという女性の代わりにモモを見ていた事を詫びた後、力尽きる。
 モモはフィーネの亡骸と共に旅に出る。

 数年後、のどかな村で吸血鬼と人間が共存している光景の中、モモは吸血鬼の赤子を抱きながら椅子に揺られていた。エンド。

『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の感想

駆け足気味ではあるものの、面白い

世界観や吸血鬼の設定や背景についてだいぶ語られていない、不透明な部分はありましたが、ほぼ100分程度の作品として見ると特に文句はありませんでした。
 1クールのアニメというよりは映画を無理やり5分割したような感じですね。
 そうなると、フォーカスする部分はモモとフィーネの二人になるでしょうし、そこがしっかり描かれているので不満はありませんでした。
 

こういう作品だと思わないくらいに動く戦闘

割と驚いたのが、中盤以降多くなる戦闘シーン。かなりしっかり動いており、特にラストのクボとフィーネのバトルはど迫力なもの。
これに限らず、全体的に劇場で見ても見劣りしないインパクトがありそうなアクションシーンが多かった印象です。
   

無理にTVアニメ風にしなくてもよかったのでは

 一本の劇場版アニメとして見ると悪くない完成度なだけに、配信方法で少し違和感を覚えている人が多いのではないでしょうか。
 普通に映画サイズで配信していた方が良かったのでは…という気がします。一本のアニメ作品として見ると、ややプロットに穴が多いような気もします(人間にとってすごく辛い世界なのかと思ったら、モモが最初居た街以外はそうでもないですし)
 

Netflixオリジナルアニメの中で抜きん出ているわけではないが

傑作ではないですが、そう悪くもない佳作というのが評価になるところでしょうか。もう少しモモとフィーネの旅を楽しみたかったですし、世界観の掘り下げも欲しかったかも。ただ、サクッと見られるのもこの作品の良さでしょうし、良し悪しですね。破綻してるところは無かったので最後までイッキ見出来る作品ではありました。 

『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の他の方の感想

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